リグニンってな〜に?

リグニンって?

樹木の中の繊維細胞をつなぎ合わせる物質で、樹木の強度を保っているのがリグニンです。
エポキシ樹脂の原料の一成分としても検討され、接着剤、装飾などにも利用が広がっています。
リグニンは、バニリンや接着剤の原料として利用されているほか、硫黄を加えて加熱することでメタンチオール・ジメチルスルフィド・ジメチルスルホキシドなどを生産するプラントが稼動しています。
一方、近年になって、積極的に可溶化を利用した、新たな利用方法も試みられています。
例えば、三重大学が72%硫酸中フェノール溶液での加水分解や、明治大学が高温高圧水での加水分解する手法でリグニンを低分子化して可溶化することで、リグニンの再利用方法を研究開発しています。





紙パルプとリグニン

木材から紙パルプを作ることは、木材からリグニンを可溶化等により除去する作業ともいえます。
ここで生成するものが黒液といわれるもので、木材からのパルプ・製紙工程における熱源として利用されています。





装飾にも使われるリグニン?

エポキシ樹脂の一つの原料として検討されており、接着剤、装飾などにも利用されている。





バイオレメディエーション?

リグニンはベンゼン環(いわゆるカメの甲羅)をたくさん持っており、土壌汚染を引き起こすダイオキシン類と分子構造が少し似ています。
このため、腐朽した木材からリグニンを分解する酵素群を持つ白色腐朽菌を採取して、ダイオキシン類に汚染された土壌の浄化に利用するバイオレメディエーション技術が研究されています。

バイオレメディエーション(bioremediation)は、微生物や
菌類や植物、あるいはそれらの酵素を用いて、有害物質で汚染された自然環境(土壌汚染の状態)を、有害物質を含まない元の状態に戻す処理のことです。
バイオレメディエーションの典型例は、劣化した有機塩素化合物のような特定の土壌汚染物質を、
微生物によって処理するような場合です。
より一般的なアプローチの例としては、重油等で汚染された土地において、その土地に常在する、または外来のバクテリアによる重油の分解を促進させるため、窒素や硫黄肥料を施用することにより、 油流出の浄化を図るような場合があります。