厄介者から
スーパーヒーローに!

竹はゼロエミッション

はその生命力の強さから、竹が多く生息する西日本では"厄介者"扱いされてきました。
ところが近年、 竹は"ゼロエミッション素材"として脚光を浴びることになったのです!
ゼロエミッションというのは簡単に云えば"無駄"が出ないと言うことです。図で示したように
竹から産まれるすべての素材が私たちの生活に大きく役立つことが判明したのです! 竹繊維とプラスチックによる"繊維強化プラスチック"が高強度、軽量化ボディーを必要とする
未来カーに使用される日が来るかも知れません。
かぐや姫が産まれた竹と未来カー、夢が広がりますね!





温暖化防止にひと役!

から竹になるわずかな期間に竹は大量のCO2を吸収し、CO2削減にもひと役買うことが出来ます。
竹林の竹を間引き伐採し、竹林の再生サイクルを整えることができれば、地下の茎に栄養が蓄積され、
筍として芽吹き、わずか2か月で成長し竹となります。生長した竹を木質資源として活用することで、
海外の森林保全にも繋がり、こちらも温暖化防止に役立つことが出来ます!
さらに竹プラスチックの開発が進めば、化石燃料の消費抑制とCO2の発生抑制に
ひと役買うことが出来るのです!





2か月で大人!?

から顔を出した筍が高さ20メートルの大人の竹になるまで、なんとわずか2か月!
天に向かってまっすぐに伸び、美しさすら感じる外観と、この呆れかえる様なたくましい成長力、
このアンバランスなキャラクターが竹の魅力かも知れません!
それにしても、すごい生命力ですね!





1,300万トンの再生可能資源!

は、その強い生命力から将来的にも非常に有望な"再生可能資源"として注目をされるようになりました! 
国内の竹の分布は西日本が中心、九州、四国、中国、近畿などの比較的温暖な地域に集中していますが、
その地域に生息している竹だけで、なんと年間1,300万トン以上の
バイオマス資源を継続して供給出来るのです!





竹林は九州や中四国地方で約7割!
/竹の賦存量

平成21年度の林野庁の資料1)によると、竹林面積は昭和50年代後半から増えつづけ、
平成19年には15.9万ha、侵入率25%以上の竹林を含めると41万haに達したそうです。
竹林は特に九州や中四国地方に多く、面積比で全国の約7割を占めています2)。平成元年から20年間の竹林面積の推移をみると、わが国の管理竹林面積は年々減少し、平成20年において約5.3万haです3)。
従って、10万ha以上の放置竹林と25万haの侵入率25%以上の竹林が存在することになります。
竹林1haあたりの竹材重量については、島根県中山間地域研究センターでの実測によれば、モウソウ竹が
140t/ha、マダケおよびハチクで100t/ha(独立行政法人森林総合研究所関西支所資料)と
報告されており、平均して120t/haと仮定すれば4)、放置竹林の竹の賦存量は1200万t、侵入竹林の
侵入率の平均を50%と仮定すると、合計した賦存量は4000万tを超える量になります。
竹の成長速度は速く、2~3か月で成木と同等の高さになり、皆伐しても3年で竹林が再生するといわれていることから、非管理竹林から毎年1300万t以上の竹が持続的に利用可能であることを意味しています。

1) 林野庁
2) 林野庁
3) 竹文化振興協会, Bamboo Journal, No.27, 69 (2010).
4) 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構





竹は温かい所が好き。

竹類は、日本だけに自生する植物ではありません。世界的には赤道を中心に
北緯・南緯共に35度までに最も多く磁性分布しています。気候が温暖で、湿潤な環境に育つ植物ですから、
温暖であっても極端に雨の少ない砂漠や乾燥地域では育ちません。
したがって、雨量が1,000mm以下のの地域での自然分布は稀です。
図が示すように、笹類の北限はサハリンですが、竹類の北限は日本です。
世界的な竹林の面積は明らかではありませんが、アジアでは中国340万ha、タイ81万ha、ベトナム148ha、
ミャンマー220万ha、インド957万ha?などと言われています。また、アジアの竹林面積は世界の面積の
8割程度を占めるのではないかと言われています。